新着 山口長男作品集
講談社 1981発行
山口長男は、日本を代表する抽象画の画家です。
岡田三郎助に師事し西洋画を学び、のちに現在の東京藝術大学で教育を受けた山口は、同校を卒業するとすぐにフランスへ渡り、前衛的な美術運動にふれました。
パヴロ・ピカソやジョルジュ・ブラックなど、同時代に活躍していた芸術家に大きな影響を受けた山口は、戦後を中心に抽象画の作品を数々発表しました。
西洋的な抽象画の中に、東洋的な感覚を持ち込んだその作品は、現在でも高く評価され、人気の高いものが多いです。
山口は教育者としても活躍し、教授を務めた武蔵野美術大学などで後進の育成にも力を入れました。
そんな山口長男の作品を収録した本が本書です。日本の抽象画を考える上で、大変有益な資料でしょう。