新商品！ ちくま文庫版『森鴎外全集』(筑摩書房) 全14冊揃い
筑摩書房 1995年刊
文豪森鴎外の作品をまとめた、ちくま文庫版の『森鴎外全集』が全14冊揃って入荷いたしました。カバーの痛みやすいちくま文庫ですが、比較的良好な状態で入荷することができました。
森鴎外は夏目漱石・幸田露伴・坪内逍遥・斎藤緑雨などと並ぶ、近代日本文学を代表する作家の一人です。教科書に掲載されたこともある小説「舞姫」や今なお名翻訳とされる「即興詩人」、あるいは江戸時代の学者の生涯を史料に基づいて書き記した史伝と呼ばれる「渋江抽斎」や「伊澤蘭軒」など数多くの作品を残し、永井荷風や与謝野鉄幹など、枚挙にいとまがないほどの作家たちに影響を与えました。作家として名高い鴎外ですが、その本業は陸軍軍医でした。医学に関する著作もあり、現在では岩波書店から刊行された全38巻の全集で、文学作品を含むほとんどの業績をみることができます。
さて、今回入荷したちくま文庫版の『森鴎外全集』には、鴎外による文学作品のうち、有名なものはほとんど収録されています。そして最も嬉しいのは収録作品に注が付いているということでしょう。100年近く前の文学作品のため、現代の私たちには読みにくいところも少なくありませんが、注を頼りに読み進めれば途中で挫折する可能性も低くなるでしょう。
文庫版なので持ち運びにも便利です。カバンに入れて通勤通学の時間に少しずつ読み進めるのも楽しいですね。ぜひ鴎外の重厚な文学作品に触れてみてください。
