復刻版明治大正鉄道省列車時刻表の入荷情報です
三宅俊彦編・解説 新人物往来社 2000年発行
新人物往来社では、列車時刻表の復刻刊行を進められ、いくつものシリーズが誕生している。
それらはいずれも時刻表受好家、鉄道史所究者の温望を癒してきたが、こんどのシリーズは、鉄道国有化前後から1920年代半ばまでの、いわば「官版」時刻表のシリーズとしてユニークな意味をもっている。
業務用としてアラビア数字横組み方式を採用したこと、また外国人向けを意識して英文を併記したこと、これらは、鉄道国有前後にはじまる業務運営の合理化、日中後における国際化といった要請に対応するものであった。英文併記のものは、もちろん外国人に配布することを目的としていたであろう。しかし、これらをいきなり市販とせず、業務用官版として製作したところに鉄道当局の慎重な姿勢がうかがわれて興味深い。
時刻表の歴史に関心を持つ人びとはもちろん、近代史に関心を持つ人びとにとっても貴重なシリーズと考える。


