『赤の書』を新入荷いたしました
C・G・ユング著 ソヌ・シャムダサーニ編 河合俊雄監訳 田中康裕ほか訳 創元社
C・G・ユングの「赤の書」が、その存在を世に知られることとなった1962年以来初めて、多くの人びとが手にすることのできる書物になる。本書の成り立ちは、ユングの「自伝一思い出・夢・思想」に述べられている上、関連する文献においてすでにさまさまに解説されている。成り立ちについてはここではごく手短に概略するが、1913年という彼の人生の一大転換点において、ユングは彼自身による実験を開始した。この実験は1930年まで続き、後に「無意識との対決」として知られるようになる。それは「内的過程の真相を突きとめるための技法」、すなわち「感情をさまざまなイメージに移しかえるため」、「彼を陰で動揺させるファンタジーを捕らえるため」のある技法の開発であった。これらの方法を、後に彼は「アクティブ・イマジネーション」と呼んだ。ユングが自らのファンタジーを最初に書き留めたのは「黒の(備忘の)書」であった。その後、彼は書き留めたものを推敲し、それらに省察を補足し、その上で装飾文字に書き換え、図版と共に「新たなる書 Liber Nous」と題した一冊の赤い装丁本にまとめたのである。


