セネカ『自然研究 全 自然現象と道徳生活 + 道徳論集 全 + 道徳書簡集 全 倫理の手紙集』を入荷しました。
セネカは古代ローマの哲学者、劇作家、政治家です。スペインのコルドバに生まれ、ローマに渡り修辞学と哲学を修めとくにストア哲学に関心を持ちました。財務官から元老院議員になりましたが、皇帝の嫉妬を買い死刑を免れる、またコルシカ島へ追放されるなど失意の政治生活をおくりました。ネロ即位後は執政官に任命されるなど活躍を示します。引退後は文筆活動にはいりました。最後は反逆の疑いをもたれ自決しています。
現存する作品は対話篇や書簡集などの哲学的な著作と悲劇を中心とした文芸作品に分けることができます。本書『自然研究 全 自然現象と道徳生活』『道徳論集 全』『道徳書簡集 全 倫理の手紙集』はその大別の哲学や倫理学を扱った作品となります。ストア哲学の自然論を講じた論文。またルキリウスへあてた手紙は一種の道徳論的な性格を持ち、幸福や最高善、死など人生についてかんがえが綴られております。
欲望に対峙し、理性に従った哲学者の言葉は衰えることなく現在にも影響をあたえています。